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サリー・ジョーンズの伝説

 

サリー・ジョーンズの伝説 あるゴリラの数奇な運命 (世界傑作童話シリーズ)

サリー・ジョーンズの伝説 あるゴリラの数奇な運命 (世界傑作童話シリーズ)

 

約100年ほど前のアフリカ。母ゴリラを殺され、人間に捕えられた子ゴリラは、動物愛護家の女性に引き取られるが、隠したものを見つける遊びを仕込まれ、人間には忍び込めないところに入り込む「空飛ぶどろぼう」といわれる存在に仕立てられる。オトリ捜査で逮捕されたサリーは動物園にとらわれ、オラウータンのババと知り合うが、檻が離され、暴れたサリーはサーカスに売られてしまう。サーカスを脱出し、ババを救出。ババの故郷ボルネオに向かうサリー、次々に訪れる試練に順応し、乗り越え前に進むサリーが、まわりのダメなやつと比べて際立つ。非リアリズムの風刺的な作品だが、ドライな文体とあっていて、中学生くらいには面白いのでは?