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はしるはしるとっきゅうれっしゃ

 

はしるはしるとっきゅうれっしゃ (かがくのとも傑作集 わくわく・にんげん)

はしるはしるとっきゅうれっしゃ (かがくのとも傑作集 わくわく・にんげん)

 

 やすみのあいだじゅう、なんどもなんども読まされた本。ただいま2歳の息子。いったいどうして電車は男の子をこんなにひきつけるのだろう。とはいえ、この本は、新宿から出て、実家のある松本まで走るスーパーあずさをモデルにしているので、息子としても、なじみの「スーパーダーダー」の本ということで、ちょっと特別かも。

新宿から松本までの沿線風景を織り込みながら、特急と普通列車の違い、電車と機関車の違い、蒸気・電気・ディーゼルなど、基礎知識がちりばめられる。沿線風景はかなり省略されてはいるものの、実際を知っている者の目で見ても、かなり実像に近く、うまくまとめたものだと感心する。「かわ」とおなじように、切ってつなげると絵巻になるということなので一度やってみたいもの。

しかし、実際の「スーパーあずさ」はふりこのせいか、乗り心地が極端に悪く、松本に着く頃にはみんなふらふらになるんだよなあ。