児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

マライアおばさん

 

マライアおばさん

マライアおばさん

 

 浮気事件のあげく事故で死んでしまった父さん。父さんが最後に訪ねていこうとしたマライアおばさんの家に、母さんとクリスと私(ミグ)は出かけた。年取ってか弱くて人のよさそうなマライアおばさん。だけど、だれも、おばさんにさからえず、気づいたら母さんは女中がわりにされていた! クリスの部屋には幽霊が出るし、町は活気がなくて、大人も子どもも全員同じクローンのようにみえる。おまけに、死んだはずの父さんの姿が! 退屈なおしゃべりと、悪意なき悪意で町を支配するマライアおばさんは不気味。最後にみんなが、自分自身を取り戻すが、その難しさはまさに現代の姿。コワ~。