見開き2ページに、全国の主要な遺跡数十件がが紹介され、ところどころに研究者インタビューのようなものが入る。遺跡は必ずしもメジャーなものばかりではなく、近所にあっても、あれ、そんなものあったっけというようなものも取り上げられているが、それぞれの遺跡ごとに、何がすごいのか、何がそこでわかったのか、というような観点から取り上げられているので、一通り通読すると、今の考古学の最先端にほぼ触れることができるのではないか。図版の出典や、訪問するときの資料館など、興味から発展させるしかけも行き届いている。
いかんせん一冊4500円は高いと思っていたが、この内容であれば納得せざるを得ない。力作。