児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

トニーノの歌う魔法

 

トニーノの歌う魔法―大魔法使いクレストマンシー

トニーノの歌う魔法―大魔法使いクレストマンシー

 

 魔法が日常の世界が舞台。イタリアのカプローナ大公国では対立するモンターナ家とペトロッキ家があった。トニーノはモンターナ家の落ちこぼれの末っ子。呪文をおぼえるのが苦手だが、ネコの言葉がわかる。一方アンジェリカは、かけた呪文がいつでも変にかかってしまうペドロッキ家の問題児。二家の対立の中、諸外国が攻めてくるが平和を守る『天使の歌』が失われ、なすすべもない。互いの家族を巧みに出し抜くローザとマルコのロミオとジュリエットぶりも楽しく、個性あふれる両家の面々が魅力的。ジョーンズらしい、ちょっとドタバタコメディです。