児童書評価のページ

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さよなら、ママ

 

さよなら、ママ

さよなら、ママ

 

 13歳のドードーは、ママの様子がおかしいのに気づく。ママは病気で手術をしなければいけないのだという。弟のクラウスとともに、不安にかられる。ママの病気は癌。一度は良くなったかと期待するが、結局は悪化して死に至る。母親の死までの不安と、その中で初恋もするときめきが描かれるが、ちょっときれいすぎる気がする。とりわけ、あこがれる16歳のクリスチャンと両想いになるが、16歳が13歳を相手にするかな~? お父さんも理想的なお父さんだし、お母さんもあまり取り乱さずに死を受け入れる。『怪物はささやく』の主人公のせっぱつまった恐怖に比べると想定内の感じ。