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走れ、走って逃げろ

 

走れ、走って逃げろ

走れ、走って逃げろ

 

 第2次世界大戦下のポーランド。ゲットーから脱走したわずか8歳のユダヤ人の男の子は、必死で生き延びる。名前を変え、キリスト教徒としての処し方をおぼえ、仕事をもらえると懸命に働いた。助けてくれそうな人を捜し、何度かつかまり、ユダヤ人であるために腕のケガの治療を拒まれて片腕になっても、逃げて逃げてついに生き延びる。自分の本名さえ忘れる過酷な逃亡が、実話をもとにしたものであることがおそろしい。