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エドウィナからの手紙

 

エドウィナからの手紙 (ハートウォームブックス)

エドウィナからの手紙 (ハートウォームブックス)

入院している大おばさんの、昔の手紙を偶然見つけたエドゥイナ。その内容は市長あてに、いろいろ変えて欲しいという意見書だった。同じ名前の大おばさんの名前を借りて、エドゥイナ(偶然にも大おばさんと同じ名前)は、市長に壊れた公園のブランコの事や、市所有のゴミ捨て場の有効活用、動物園の改善など提案していくのだが、希望が叶う一方で、大おばさんの名前を語っている後ろめたさに苛まれていく…
アメリカ的な、願いは声に出して表明するもの!でなければ相手には届かないという思想が根底にありわかりやすい。非常に明るくあっけらかんとしているため、もう少しひねりがあったら楽しかったかなぁ…と思わなくもないが、小学校高学年位には、ちょうど良いかもしれない。自分の声が、大人たち、社会に影響を与える喜びや、怖さなどがうまく描かれている。