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シーラスと川の盗賊(シーラスシリーズ13)

 

シーラスと川の盗賊―シーラスシリーズ〈13〉 (児童図書館・文学の部屋)

シーラスと川の盗賊―シーラスシリーズ〈13〉 (児童図書館・文学の部屋)

 

 セバスチャン山にやっと帰りついたシーラスは、山が山賊に占拠されているのを知る。山賊たちは山の住民の持ち物を奪い、川を通行するものから通行税を取り立てていた。カワウソ漁師のアーロンも足を折られ、有効な反撃ができない。シーラスは、作戦をたて山の盗賊を捕獲。戻ってくる盗賊を捕まえる準備をする、女たちは捕獲済みの盗賊を町に連れて行き援軍を頼む。盗賊たちは無事に捕まるが、褒賞をもらえなければ盗賊の宝の場所を教えないといったために、牢に放り込まれる。激怒したユリーヌはシーラスの救出に向かい、ウマガラスの力も借りて成功する。その中で、クリストファーネのめいとその子や、セバスチャンの子など新たな出会いもある。ユリーヌのおなかにはシーラスの子が宿っている。偶然に古い宝を見つけるが、すべて捨てることを選ぶシーラス。町長や牧師たちの腐敗の中で、シーラスと仲間たちの清廉ぶりがきわだつ。でも、シーラスなしでは何もできないというのはないとおもうんですけどね。ちょっと観念的に走った感がします。