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かまえ! ぼくたち剣士会

 

かまえ! ぼくたち剣士会 (一般書)

かまえ! ぼくたち剣士会 (一般書)

 

 体力もなければ体格にも恵まれない彗一は、好きでやっていた剣道に行くづまって、高校では帰宅部になった。大好きなパズルを楽しみ地味にくらしていた。だが、剣道の授業がきっかけで一変する。非力だが、相手の動きを読んで戦う彗一を龍心にスカウトされたのだ。自分は剣道には向いていない、という彗一に向かい、「じゃ俺は?」ときいてきた。龍心は片腕なのだ。老人も、子供も、片腕でも、平等に戦える剣道という世界はなぜ成立するのか? 共に剣道の奥を見に行こうと同好会に誘われる。先輩たちも、個性的でユニークだ。龍心の双子の妹が心臓の難病を抱えているなど、ベタな展開もあるが、パズルや剣道のミニ知識に感心し、楽しく読める。