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ぐるぐる猿と歌う鳥

 

ぐるぐる猿と歌う鳥 (ミステリーランド)

ぐるぐる猿と歌う鳥 (ミステリーランド)

 

 森(シン)は、元気があまりすぎている5年の男の子。乱暴者として嫌われていたが、転校してきた九州の学校ではちょっと違った。謎めいたパックと呼ばれる男の子と出会い、近所の子たちともうちとけることができた。森には、子供のころ、あやという女の子と友だちになり、誘拐されかけたときに助けてもらったのに、そんな子はいない。という不思議な経験があった。野生児パックとはりあって登った体育館の屋上で見つけた屋根の上の猿の絵。森は、じぶんも鳥の絵を描く計画をたてる。子どもたちの人間関係や、ちょっとイヤな同級生へのささやかな復習、自由人パックの真実と、彼の限界を知ること。そして“あや”が消えた謎の解決。バランスよくかけていて楽しかった。