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漂白の王の伝説

 

漂泊の王の伝説

漂泊の王の伝説

 

 

砂漠の王国の王子ワリードは、聡明で勇敢な王子だった。だが、詩人としての名声にあこがれて主催したコンクールに破れ、優勝者の絨毯織に嫉妬の火種を抱え込む。三度敗れた復習として、王子は絨毯織に文書整理と、世の全て織り込んだ絨毯織を命じる。一見名誉の職だが、城の中で自由を失った絨毯織は憔悴。一度は逃亡するが、覚悟を決め、命と引き換えに一枚の絨毯を織り上げた。ワリードは、自分の行為を後悔するが、もう遅かった。絨毯は、秘めた力を感じさせ、ワリードは封印してしまうが、ある夜、賊に奪われる。絨毯を追って旅に出るワリード。そして、彼が安住の地を見つけたと思うと、そこにいたのは絨毯織の三人の息子たちだった。そしてついに運命に耐え、絨毯の秘密を知る。スペインの若き作家によるファンタジー。王子にして詩人という実在の王子をモデルに、絨毯のエピソードは創作。王子のつまずきが、ちょっと説得力に欠けるがまずます。