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なかよくあいこだ半分こ

 

なかよくあいこだ半分こ (たのしい心の児童文学館シリーズ (3))

なかよくあいこだ半分こ (たのしい心の児童文学館シリーズ (3))

 

 孤児で浮浪児のジャクソンは、通りで犬と会う。犬がカギを首につけていたことから、ジャクソンは、その犬の家をさがしてやろうとする。犬と食べ物を半分こにし、探すのも半分こ、そしてついにお屋敷につくと、やはり犬に導かれてきたという浮浪児の女の子がいた。女の子は、なぜか食べ物が現れる家で、家のことをきちんと片づけながら暮らし始めていた。ジャクソンも家の片づけを手伝った。ところが、強盗が家に入り込む。二人はここで「なかよくはんぶんこ」で暮らそうと、強盗を説得する。すると、実は強盗に扮していたのは、この家の本当の主と友人で、盗みもしないで、きちんと暮す子どもがいるかという賭けをしていたのだった。常に公正だった二人は、この家の本当の子供として引き取られるというハッピーエンドで終わりを迎える。単純な物語だが、ちょっと謎めいたところもあり、まずまず楽しい。