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騎士見習いトムの冒険〈1〉偉大なる騎士サー・ジョン! (ポプラ・ウイング・ブックス)

 ずばぬけた賢さで、神父さまから目をかけられているトムは、修道院に勉強に行くことになった。だが、冒険がしたいトムにとっては、いいめいわくで、村をとびだしてしまう。森で狼と暮らす男に助けられ、偶然知り合ったアランの主君サー・ジョンに仕えるが、このジョンが金がないくせ偉そうで、なんともうさんくさい。アランも泥棒はする、相手によって違った名を名乗るなどあやしげ。アランの機転で、さまざまな危機を乗り越え、ついに戦場にたどり着くが、少しばかりの銀器の略奪をごまかすため、サー・ジョンが図書室に火をつけた時、トムの中に激しい疑問がわきあがる。ジョンとは別れ、公爵に仕える道をえるが、アランが実は女の子だという意外な真実を知ってビックリ！！　本当の自分になりたいと願うトムだが、さて、前途は多難。ちょっとファンタジーの影(狼との友情など）があるが、リアリズムの冒険談。騎士のあさましさや、本が焼かれるショックで湧き上がる疑問など、今後の展開が楽しみ。