児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

13歳の沈黙   カニグズバーグ作品集=第9巻

 

13歳の沈黙 (カニグズバーグ作品集 9)

13歳の沈黙 (カニグズバーグ作品集 9)

 

 まだ赤ちゃんのニッキが、ケガをした。頭に傷を負って命さえも危ない。そしてその日から、ぼくの友だちブランウェルは口がきけなくなってしまった。イギリスからオーペア(留学生ベビーシッター制度)として来たビビアンの証言で、犯行は義理の妹に嫉妬したブランによるものと疑われる。ぼくは、義理の姉マーガレットの助けを借り、真相とブランの沈黙の謎に迫っていく。  推理小説のような緊迫した筆致でグイグイ読ませる。そして「ぼく」と「ブラン」の友情の物語としてもおもしろい。