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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

どこからも彼方にある国

 

どこからも彼方にある国 (YA Step!)

どこからも彼方にある国 (YA Step!)

 

 まわりから浮いてしまうオーウェン。無理して誕生祝いに新車を買ってくれた父さんが望んでいるのは、車を喜ぶ素朴なティーンエイジャー。だけど、僕は喜べない。その中で、作曲家を志しているナタリーに出会う。周りをきにせず「女性の作曲家はなぜいないの」と独自の道を行くナタリー。二人は親友同士になるが、オーウェンが異性を意識し始めたときから微妙に狂いはじめる。しかし、自分だけ違うと感じてるオーウェンって思春期特有の自意識過剰? あとSEXへの態度は、やはり原書の1976のせい? 展開の丁重さや、ナタリーの姿(前例のないSF作家となったル・グィン自身?)は魅力だが、ちょっと古めかしいかも。