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ひとりぼっちのエルフ(ハリネズミの本箱)

 

ひとりぼっちのエルフ (ハリネズミの本箱)

ひとりぼっちのエルフ (ハリネズミの本箱)

 

 荒れた気候をもたらした原因として迫害され、ヨーシュは最後のエルフとなってしまった。偶然出会った人間とともに進むうちに、自分の運命を知り、竜を助け、天気を変えようとするが、それは思いがけない成り行きで実現する。生き物を殺せない、食べられないエルフと、彼に同行したためにトラブルに巻き込まれる女と狩人の二人の関係が面白い。前半で出てきた予言が2部で、1部のカップルの娘ロビーを孤児院から助け出す中で実現していく。エルフ、ドラゴン、予言、古代の王の血統とおきまり事満載だが、それをうまく、ずらして使っているところが魅力。エルフの個性がしっかりしているので、楽しんでよめる。