児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

アルコン=神の化身アレクソスの〈歌の泉〉への旅 [サソリの神Ⅱ]

 

 アレクソスを、無事本来のアルコンの地位につけることには成功した。だが、将軍アルジェリンは、書記官のセトは昇進させ、楽師オブレクは酒漬けにしてアレクソスから遠ざける。1人で気をもむミラニイだが、帝国のジャミル皇子の銀の採掘許可をきっかけに、帝国とオラクル(お告げ所:実質アルジェリン)との対立が生じる。水源の再生のために旅立ちを決意するアレクソス。父と妹を人質にされアレクソスの暗殺を命じられるセト。アルコールにおぼれ、歌を忘れたオブレク。そして墓どろぼうジャッカルとキツネの5人は砂漠に旅立つ。帝国の攻撃にさらされるオラクル。ミラニィとアレクソスの運命が、緊迫感をもって交互に語られ、なかなかに盛り上げてくれます。大円団の予感を感じさせつつ3巻に続く。