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スパイ・スクール しのびよるアナグマ作戦を追え!

 

スパイスクール: 〈しのびよるアナグマ作戦〉を追え! (SUPER!YA)

スパイスクール: 〈しのびよるアナグマ作戦〉を追え! (SUPER!YA)

 

 数学の成績はいいけど、あまりぱっとしないベンジャミンことベンは、絵に描いたようにカッコイイアレクサンダーにいきなりスパイ・スクールにスカウトされる。ところが、期待して学校についたとたん、学校が敵に襲撃されているという事態に遭遇、有能で美しい上級生のエリカとともに対決を強いられる!・・・が、実は転入テストだった。ギリギリで入学を許されるが、彼の数学と暗号の才能を見込んで、さっそくいじめっ子タイプのチップに、学校のコンピュータセキュリーへの侵入を強要されるも、落ちこぼれ生徒のマレーの助けでなんとか逃れる。さらに、その夜、謎の襲撃者に襲われ、〈ピンホイール)について尋問を受ける。これまた必死でのがれるが、ピンポイールってそもそも何? さらに、エリカはアレクサンダーの娘とわかるが、この父娘の関係もなんだか微妙。自分がしらないピンホイールのことで追われるベンのとまどい。そしてどんでん返しのの結末が待っている。きちんと伏線をはったトリックを使い、娯楽作品として楽しく読める。自信がなかったベンが、最後は自分の力で立ち向かって、居場所を見つけていく感じもいい。