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灰色やしきのネズミたち

とあるおやしきに住んでいるねずみたち。自分たちで大統領を選び、のんきに平和に暮らしていたが、あるとき、ネコへの恐怖にかられ、大統領をやめさせ一匹のボスに従うようになる。ボスは取り巻きをつくり、ルールを決めて、ネズミたちを動員してあれこれ無茶をさせる。白子のリリィは迫害されるが、彼女はやがて本を読むことを覚える。しかしやがて本の危険を認識したボスたちは本の読み聞かせも禁止する。

ボスの横暴はますますエスカレートし、犠牲者も出すが、ネズミ取りにひっかかってご破算となり、ねずみたちは平和をとりもどす。

 

著者も最初に断っているとおり、これは寓話であり、ナチスドイツのメタファーなので、いろいろ気になるところや、語られないこともあるのも仕方がない。

本への信頼、本の力が印象的。

 

灰色やしきのネズミたち

灰色やしきのネズミたち