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メルストーン館の不思議な窓

  

 祖父の死により、突然メルストーン館を相続したアンドルー。このお屋敷は、頑固な家政婦と、いこじな庭師、そして夜になるとあらわれる謎の生き物付きだ。そこに祖父をたよってエイダンという孤児がやってくる。暮らす中で、少しずつ思い出す魔法のこと。館と作業小屋のステンドグラスのように色とりどりのガラスに秘められた謎。じわじわと浸食してくる隣人の正体は、妖精王オベロンだとわかり、夏祭りに対決の時を迎える。『魔女と暮らせば』にあらわれている、自覚していない魔法の才能と、それを不正に引き出す敵、だが、それを囲む個性的な脇役といういかにもジョーンズらしい作品。パターンがよめるが、読んでしまう。