児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

まだなにかある上

 

まだなにかある(上)

まだなにかある(上)

 

 以下、ネタバレすれすれの記事なので、未読の方は注意😅

死の次の場面で、いきなり目覚める少年セス。そこは、かつて住んでいたイギリスの家だったが、長らく廃墟になっていたようで、まわりには誰もいない。家の中やスーパーをあさって、ザバイバル生活を始めるが、眠るとすさまじく生々しい夢が襲ってくる。夢から、彼の幼いころのミスから弟に何かがあったこと、そのため家庭内が崩れたこと、同性の恋人との関係がばれて非難の嵐にあえぎ自殺に至ったことがわかってくる。では、この世界は何? 夢オチ? それにしては、緊張感のあるサバイバル・・・と読んでいると、ついに他者と会う。ポーランド系の男の子トマッシュと、黒人の少女レジーン。すべてが自分の夢かと思うセスに対し、二人はこここそがリアルだと告げる! なんと、「マトリックス」オチ!? ドキドキで読ませるが、がっかりしないラストに向かって欲しい。