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にせあかしやの魔術師

 

にせあかしやの魔術師

にせあかしやの魔術師

 

 タケシは居残りをさせられていたが、なんと先生が忘れて先に帰ってしまった。帰り道、石のくぼみの水があわだっているのを見たタケシは、拾った黒曜石を投げ入れる。だが、それはにせあかしあの魔術師が、魔術を行うために、一年かけて集めたにせあかしやの水を入れた魔術のための水だった。タケシは、つぐないのためそこで一年間水を集めることになり、そもそも居残りの原因の割れたフラスコを渡される。命を持つ学校のはく製のイノシシ、音楽と図工を教えてくれる美しい山本先生など、イメージ豊かだが、とりとめがない感じで、ガッツリとしたスト-リーがあるものが好きな子どもには向かない。こういうのが好きな子もいると思うが、貸出は少ない。林明子の挿絵でだいぶ得をしている。