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終末の日=2099恐怖の年1

 

終末の日 (2099恐怖の年 (Book1))

終末の日 (2099恐怖の年 (Book1))

 

 近未来の世界。ネットと呼ばれるコンピュータが世界を管理し、犯罪者はアンダーと呼ばれる地下に、全てを奪われて押し込められている。トリスタンは、コンピュータが得意な14歳。だが、ケガで輸血が必要になったことがきっかけで、自分が養子であることを知る。自分の本当の親を知ろうとしてネットにアクセスした彼は、同一の遺伝子を持つ少年の存在を知る。彼はデヴォン。ゆがんだ心をもつコンピュータの天才で、ネットの全てを無効にするウィルス「終末の日」の製作者だった。トリスタンはウィルスを誤作動させてしまい、銀行が壊滅。そのトラブルにアンダーの少女ジェニアがつけこんだ。一方、捜査官タキ・シモダは、ウィルスの犯人を突き止めるため活動を開始。ジェニアの手を借りて犯人を追い詰めようとする。 テンポよい活劇だが、人物造形の底は浅く、物語の組み立ても甘い。とりあえず気楽に楽しめる本。