木のすきなケイトさん―砂漠を緑の町にかえたある女のひとのおはなし
- 作者: H.ジョゼフホプキンス,ジルマケルマリー,H.Joseph Hopkins,Jill McElmurry,池本佐恵子
- 出版社/メーカー: BL出版
- 発売日: 2015/09
- メディア: 大型本
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1860年代に生まれ、女の子だが自然の中で遊ぶのが大好きで、とりわけ植物に興味を持ったケイトさん。1881年にカルフォルニア大学で、女性初の科学者として卒業。教師として派遣されたサンディエゴが砂漠の街であったことに心を痛め、土地にあった植物を植えて緑の街にすることを企画。教師を辞めて園芸家となり、その地で開催された博覧会をきっかけに、街中を緑にする夢を実現する。伝記絵本だが、これをしました、あれをしました的な内容で、それがどんな困難を伴っていたかが描かれていないのだが、それでいいの? また、ケイトは、気候を考えて、世界中からいろいろな木を取り寄せて育てたようだが、現在の視点からすると、外来種をガンガンいれたことで、固有種に影響はなかったのか、砂漠状態の生態系を壊したとかなかったのか?などちょっと気になった。感想文を書くとしたら「好きなことを一所懸命やって、みんなに喜ばれた」「砂漠を緑にしてすごいとおもいました」でしょうか。最近、こうした絵本形式伝記が多いのですが、ムードは伝わっても、予備知識のない子どもに、実際その人のたどった人生が伝わるのか(たぶん、ケイトはかなり偏見にさらされたはず)、それでいいのかと考えてしまう。