茶畑のジャヤ: この地球を生きる子どもたち (鈴木出版の児童文学 この地球を生きる子どもたち)
- 作者: 中川なをみ
- 出版社/メーカー: 鈴木出版
- 発売日: 2015/10/02
- メディア: 単行本
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成績がいいことでクラスで浮いていた周は、最後の友達だった健一郎にまで無視されて、学校へ行けなくなる。そんな周を、おじいちゃんは、自分が仕事をしているスリランカに連れていく。時間にルーズな現地の人たち、しかもシンハラ人とタミル人に対立があることをシンハラ人コックのカスーンの言動で感じる。タミル人運転手のセナから2009年まで内戦があった歴史を聞き、セナの娘で、明るく働くジャヤとの交流で、貧しくても希望を持っている姿に励まされる。感想文は書きやすそうだが、いかにも作為的な物語。シカトされた、内戦があった、スリランカの観光地に行った、自然に感動したなど、あとがきにもあったが、作者自身のスリランカ体験に観念的に子どもを当てはめた感じがぬぐえない。感想文を書くなら「イジメ(ほとんどようすが書いてないので観念的だけど)」「差別と争い」「恵まれた環境だからもっとがんばろう」というところでしょうか?