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宇宙人のいる教室

 

宇宙人のいる教室 (フォア文庫)

宇宙人のいる教室 (フォア文庫)

 

 4年生のぼくことテツヤの教室に転校してきたレオナは、妙な男の子だった。まず、動きがにぶい。たった一人で暮らしている。空気の成分をスラスラいうかと思うと、そのくせ歌は全く知らない、ともかく変なんだ。ぼくはレオナは宇宙人じゃないかと疑う。だけど、宇宙人をみはろうと決意してそばにいるうちに、花に感動したり雨を喜んだりするレオナの姿を見ているうちに、そんなことはどうでもいいように感じ始める。当たり前の風景を宇宙人の目で見直すことで自然の大切さに気付いていく。ちょっと解説しやすい物語だけれど、子どもたちの姿が、共感しやすい形で描いている。