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星をまく人

 

星をまく人 (ポプラ文庫)

星をまく人 (ポプラ文庫)

 

 エンジェルと弟のバーニーは、母さんに、ひいおばあちゃんの家に置き去りにされた。わずかな年金で缶詰を食べて生きてるひいおばあちゃん。父さんは刑務所で、助けてはくれない。隣りのトレーラハウスの“星のおじさん”が買ってくれる食料と、星の観察がエンジェルの心の支え。そして近くの小さな図書館のリザさんが貸してくれる本が。だが、落ち着きかけた矢先、母さんはバーニーだけを連れて行き、“星のおじさん”は大叔父さんだとわかるが死んでしまう。しかも母さんとバーニーは自動車事故に。責任感が強い12歳の少女が、その強さを自分の役割として受け止めていく姿が、気持ちよい。星と人間が同じ物質でできているというおじさんの言葉に、もうちょっと説明が欲しい。