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がらくた学級の奇跡

 

がらくた学級の奇跡 (わくわく世界の絵本)

がらくた学級の奇跡 (わくわく世界の絵本)

 

 1950年代のアメリカ。当時は「ふつうではない」子への差別と偏見が社会にあふれていた。主人公の女の子トリシャは転校が楽しみだった。新しい学校なら、私が字を読めないことをだれも知らない。だが、入れられてしまったのは「がらくた学級」と呼ばれる特別支援クラス。だけど先生は。才能は一人ひとり違うだけだといって常にみんなをはげましてくれた。クラスには、言葉をしゃべれないけど算数の天才のラヴェンヌ。チックがあるけどモノづくりの天才ギビー、大きくなりすぎるびょうきのジョディなどさまざまな子がいる。先生は、がらくた置き場から見つけた廃材で、どんなすばらしいものができるかチャレンジさせてくれるが、その途中病気の悪化で、ジョディは命を落とす。みんなは、ジョディのためにもみんなで作った飛行機を飛ばそうとするが校長先生は危険だと許してくれない! 作者の自伝的な作品とのことで、普通じゃないからこそ成功していくクラスの仲間たちの後日談のオマケも、ちょっといい。