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トム・ソーヤの冒険 上

 

トム・ソーヤーの冒険〈上〉 (岩波少年文庫)

トム・ソーヤーの冒険〈上〉 (岩波少年文庫)

 

 いわゆる名作だが、どうも受け付けられずに苦心して読んだ。実は、これまでなんどか挫折もしている。ある意味、トムがいかにもな悪ガキだからかもしれない。単純で、空想好き、勇敢なことにあこがれているけれど、抜け目ない(塀を友達に塗らせる有名なエピソードなど)。アメリカの永遠の少年像だが、それっぽすぎて入り込めないのかもしれない。ただ、ちゃんと読んでみてオヤと思ったのがはトムが家出して川の小島にいた時にカメの卵を集めて食料にしてたことでした。まん丸くてクルミより小さいというんですが、これは何亀の卵? ミシシッピといえば、あの有名なミシシッピアカミミガメ(現在日本の神社の池とかにいるのはほとんどコレ)としか思えないのですが、描写としては海亀っぽいですね。しらべてみためどミシシッピアカミミガメは、やはりやや楕円の卵です。マーク・トウェインは実は川で亀の卵を探して食べた経験はないのではないか、という疑惑を感じております。