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わたしのすてきなたびする目

 

わたしのすてきなたびする目

わたしのすてきなたびする目

 

 ジェニー・スーは、自由にいろいろなものを見に行ってしまう「たびする目」を持つ女の子。カメレオンみたいで、かっこいいと思っています。でも、授業中もあちこち勝手にみにいっちゃうので、注意され、病院にいきました。それは、斜視と呼ばれる小児眼科の病気で、お医者さんはなまけものの目を鍛えなきゃいけないといって、良いほうの目をパッチで隠す治療を始めます。すると、見えにくいし、パッチが変だとからかわれます。でもおかあさんといっしょに、すてきな手作りパッチを工夫したら、みんながまねしたがるようになりました。だけど、お医者さんにいいといわれてないからみんなはだめ! 治療の成果のおかげで、斜視はかなり矯正されますが、メガネは、かかせません。でも、今度はステキなメガネを作り、時々旅してしまう目も芸術家の目として明るく受け止めます。わかりやすく「なまけてる目をなおそう」と説明してくれるお医者さんや、一緒に楽しいパッチを作ってくれるおかあさんなど、まわりの大人もいい。実際に、斜視の治療が必要な子が見たら、とても励まされそう。