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眠り姫とバンパイヤ

 

眠り姫とバンパイア (講談社文庫)

眠り姫とバンパイア (講談社文庫)

 

 10歳の優希は母と二人暮らし、すぐ眠ってしまう癖があって、パパは眠り姫という綽名をつけてくれたが、そのパパは今一緒にいない。だけど、2年ぶりに、クリスマスの夜会いに来てくれた。パパはバンパイヤになってしまったのだ。留学した友人からひきついで、突然優希の家庭教師になった歩実は、聡明な優希からこの打ち明け話はこれを聞かされる。だが、母親に聞くと父親は2年前に交通事故で亡くなっているという。学校の近くで不審者が出没し、それがバンパイヤだといううわさも流れる。はたしてその真相は? 優希と歩実の視点で、交互に物語が語られ緊張が高まったところで合理的な解決がきちんとされている。本格推理の楽しさに結びつくにはおすすめ。