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冷たい校舎の時は止まる下

 

冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫)

冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫)

 

 はたしてこの空間のホストは誰なのか? 誰かがのこらなければいけないのか? という謎をひっぱったままいよいよクライマックスへ。菅原が過去を振り返る叙述にたっぷり仕掛けが入っていて、後から読み返してうまく伏線にしていることがわかって感心した。そして解決。最初の消失者がシャワー室で起こったこと、血のイメージなどが符号するみごとな終わり。ただ、きっちり書いてあるのが、細かく全部出し切った感もあり、逆にもう少し抑えてもよかったような印象がある。とはいえ、読ませる作品。