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セブン・レターワード 7つの文字の謎

 

セブン・レター・ワード: 7つの文字の謎

セブン・レター・ワード: 7つの文字の謎

 

 フィンレィは14歳。もともと言葉がつかえることがあったけど、2年前に母さんが出ていってから吃音はますますひどくなり、そのせいでバカにされ、嫌ががらせを受けることも多い。さよならも言わずに突然出ていって行方がわからない母さん。暴力的なオリヴァーから逃れようとして飛び込んだ図書室で文字で単語を造るスクラブルに参加することになった。母さんに教えてもらってからすっと親しんできたスクラブルパキスタンから来たスクラブルの名手マリアムに励まされながらスクラブルの腕をあげていく。ネットのスクラブルで知り合ったアレックスと気が合うことを感じつつ、アレックスの義母が自分の母親ではないかという疑惑にかりたてられる。何かを隠している父さん、家中を荒らしながら何も盗まなかった泥棒の探しているもの。イスラム教徒として差別されながら誇りを失わないマリアムに刺激されて試合に臨むフィンレイ。謎に急かされるようにページをめくる。思いがけないアレックスの正体、試合の行方、ついに明かされた母さんが失踪した理由、全てがスクラブルのワードのようにあるべきところに物語が完成される結末が満足!