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夏のねこ

 

夏のねこ

夏のねこ

 

 アニーとベンは、りんごの木の上のかわいい猫を見つけます。いろいろな色が混じったいろをしたその猫があんまりかわいかったので、「りんごひめ」と名付けてかわいがります。でも、毎日夕方に姿を見せるし、なでさせてもくれるのに、いつもどこかに消えてしまいます。とりわけベンは、りんごひめが自分の家の猫になって欲しくてたまりません。ところが、ある雨の日にりんごひめを心配して探しに出かけたベンは、実はよそのおばあさんの飼いネコだったことを知ってがっかりしてしまいます。それでもあきらめきれなかったベンは、つい、してはいけないことをしてしまいます! 大好きになってしまったねこを自分のものにしたくてたまらないベンの思いがちょっと切ない。りんごひめがいかにもかわいい猫として描かれてているので、ベンの気持ちに思いを寄せてしまう。