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タブスおばあさんと三匹のおはなし

 

タブスおばあさんと三匹のおはなし

タブスおばあさんと三匹のおはなし

 

 むかしむかし、ある田舎の小さな農場に、たいそう年をとったタブスおばあさんが、いぬとあひるとぶたと一緒に暮らしていました。いぬの名前はピーター・パンク、あひるの名前はポリー・ポンク、ぶたの名前はパトリック・ピンクといいます。ところがある日、農場の持ち主の甥だという若者がやってきて、おばあさんたちを追い出してしまいます。すっかり気落ちして泣くおばあさん。パンク、ポンク、ピンクの三匹は、”赤ら顔のとんま”を追い出すために力を合わせます。でも、頼みにしたネズミやツバメの大群は、男の調達した荷馬車3台分のネコに追い払われてしまい失敗。困り果てたとき、いぬのパンクが木の穴にスズメバチの巣を発見。その穴に枝を放りこみ、飛び出してきた何千匹ものスズメバチを農場の家まで導いて、男を追い出すことに成功する。タブスおばあさんと三匹はまた農場の家にもどることができ、いつまでも幸せに暮らしました。
ヒュー・ロフティングの挿絵が、動物は動物らしいのにその性格がわかるようで楽しいです。私は子どもの頃、岩波の子どもの本『もりのおばあさん』(光吉夏弥/訳、横山隆一/絵)の方で親しみましたが、岩波版の方が挿絵が多く訳語も易しいです。