わが子の性教育についての悩みを、特に男の子をもつ母親から聞きます。学校でやるのを待っていたら遅いんじゃないか?!そもそも学校で行われる内容では足りない気がする。でも、わが子にどう話せばいいかわからないし、誰かうまく話してくれる人いないかしら・・・。
そんな大人におすすめしたいのが、この絵本5冊です。性教育は、家庭で機会を見つけて少しずつ、気軽に話していくのがいいようです。そのきっかけとして、この絵本を使ってみてほしいです。4半世紀ほど前の出版なので、性的マイノリティについて(第3巻「同性愛」)は説明を加える必要がありますが、性の話の大事な土台は変わりません。命の大切さ、生きることと性は一体、自分も相手も大切にできること、自分の心と体そして人生について自分で決められること。語りかけるような文章とソフトな印象の挿絵で、子どもが自分で読むことができます。1巻目の文章から、小学4年生~を対象としていると思われます。
各巻の内容:①生きるってどういうこと?・・・人生を15の動詞にまとめる。「育つ」「」なやむ」「ふれあう」「老いる」など。②子どもからおとなへ生きる・・・性器、月経、射精、自慰などについて。子ども本人はもちろん親も成長を喜べるようメッセージをこめる。③女と男 ともに生きる・・・恋愛、性交、妊娠、出産、避妊など。人権問題にもふれる。避妊の方法について具体的な説明を補足する必要があります。④なぜ、こんなことして生きているの?・・・科学ではなく人間の性の、社会、文化的な面について。人間観や男女観によって正解のない部分だからこそ、大人が勇気を出して子どもに伝えなくてはならないようです。⑤生きていくから聞きたいこと・・・主に小学生からの電話相談を受けている著者が65の質問に答える。これを読むときっと、子どもがさらに聞きたいことが出てくるので、質問されたときは身近な大人ががんばって答えてあげましょう。この5冊の本が、その勇気をくれます。