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菜の子ちゃんと龍の子

 

 5年生のトキ子は、修験者の山である大峯山のふもとに住んでいる。秋も深まるある日、トキ子の教室に山田菜の子ちゃんは突然現れた。そしてトキ子に、1匹の龍の子が空にのぼる助けをするから手伝ってほしいと頼む。秋祭りの夜2人は、龍の子を無事に、空へのぼる入り口となる泉まで運ぶ。でも、弱っていたその龍は、空へ向かって飛び立つも、突風にあおられてしまう。菜の子ちゃんの呼びかけに現れた天狗の助けもあって、無事に龍を雲の上に見送ると、いつのまにか菜の子ちゃんの姿も消えていた。
巻末に、奈良県に実在する大峯山という山脈や白蛇伝説などについて解説がある。気楽に読めて、男女問わずにすすめられる。