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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

ニひきのこぐま

 

二ひきのこぐま

二ひきのこぐま

 

 動物写真家のイーラが文章も書いた唯一の作品。
冬眠から目覚めたくまの親子。双子のこぐまは外の世界が珍しくて仕方がない。おかあさんぐまの言いつけを守らずに夢中で遊びまわるうち、迷子になってしまう。子牛や馬、ひよこに聞いてもおかあさんの居場所はわからず、ふいに舞い降りてきたからすには「悪い子だ」と叱られる。疲れて寄り添いながら眠ってしまうこぐまたち。一方、はちみつ取りから戻ったおかあさんぐまは、からすの案内でこぐまの元へ。ほっとしたこぐまたちは、もう2度と勝手に出かけないと約束する。
2ひきのこぐまの姿は幼い子どもそのもの。楽しい遊びのわくわく感、迷子になったと気づいたときの不安、帰り道を探すなかでの冒険に、子どもは一緒にどきどきしながらぴったりとついて聞きます。