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チャマコとみつあみのうまーメキシコ・ミステカ族のお話

 

チャマコは、メキシコのミステカ村に住む男の子。自分の馬がほしいと思っていますが、らんぼうなチャマコにはどの馬もなついてくれません。ある日チャマコは、ドエンデという三つ編みの魔物が子どもを連れ去ったと、村の男たちがうわさしているのを聞き、山へ入っていきます。すると、木の下の暗がりで不思議な様子のおじいさんが踊っていて、その肩に三つ編みの青い馬がいました。そのおじいさんこそドエンデでした。ドエンデは、動物や花、木ともきょうだいのように親しくしなければならないとうたい、おまえにもきょうだいをみつける時がきたと告げます。チャマコは、牧場に行って黄色い馬にやさしく話しかけお互いをきょうだいと認めます。チャマコもとうとう一人前のミステカびとになったのでした。
文、絵ともにメキシコ在住の日本人。メキシコの衣食住文化や信仰の世界観がわかってとても興味深い。読み聞かせにもおすすめ。