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スクーターでジャンプ!

 

スクーターでジャンプ! (ジョイ・ストリート)

スクーターでジャンプ! (ジョイ・ストリート)

 

あたしイレーナはママと2人でメロンヒル・ハウスに引っ越してきた。
夏休みに入ったばかりで友だちもいないから、1人でスクーターに乗って得意の「かかと二度打ち」を決めようと思ったらいきなり派手に転んで病院へ直行。大事なスクーターをそっと届けてくれたのは4才の小さな男の子ピーティ。一言も口をきいたことないんだって。でもピーティーのママが入院しちゃったときスクーターに乗せてあげたら、初めてしゃべった!「この空色の帽子、まほうの帽子なの」。だからママがよくなるまでずーっとかぶってるって。ピーティのベビーシッターのグライナーおばさんは、ネックレスの修理は得意だけどグチっぽくてちょっと疲れる。
大の仲良しのいとこナネットが遊びに来てからは毎日がすごく楽しい。地区大運動会に一緒に参加した。あたしはスクーター競争と特別技で優勝!最後はピーティが3回連続でんぐり返ししたのを合図に子どもたち全員でんぐり返ししまくって大盛り上がりだった。
イレーナのひと夏はドラマがあったりなかったり。いちいち説明できないくらい忙しく気分がジグザグ上下するのが子どもの日常だなあと思います。
「かあさんのいす」のベラ・B・ウィリアムズ。必死に生活を営む女性の姿や近所に住むグライナーさんの存在が強くて温かい。グライナーさんの「サマー・フルーツパンチ」レシピは試してみたい1品です。