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モンゴル大草原800年

 

モンゴル大草原800年 (福音館の単行本)

モンゴル大草原800年 (福音館の単行本)

 

 1206年から現在までのモンゴルのようすを日本の子ども向けに書いてあるもの。「ようす」としたのは、「歴史」というほどの解説がないため。チンギス・ハン等説明なしで出てくるので、文字数は少なく絵本形式だが、おおよその歴史を知っている小学校高学年以上の子でないとよくわからないのではないか? また「男の子」「女の子」とか、固有名詞ではなく書いてあるが、最初の方は同じ男の子の子ども時代と大きくなってからだが、つながりがないところも多く、どこまで同じ子?とちょっと混乱した。広い画面の中で、いろいろなことをしているが解説はないため、それが何をしているかは想像で考えるしかない。もう少しはじに小さな字でも良いから解説があった方がよかったように思った。現代に続く最近の歴史の中では、清による支配や、社会主義による宗教の否定、などに触れられているが、社会主義って宗教いけないんだ。で、どうしたんだろう?などやはり背景や具体的なことがわからないので、ちょっと物足りない。