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千年の夢とひきかえに チュキリャントウの伝説

 

千年の夢とひきかえに―チュキリャントウの伝説 (こみね創作児童文学)

千年の夢とひきかえに―チュキリャントウの伝説 (こみね創作児童文学)

 

 スペインに滅ぼされたインカの人々に伝わるチュキリャントウの伝説に誘われ、アマゾンの奥地に入り込むヒロシ。ヒロシを泊めたホテルの少女マリーナは、何か胸騒ぎを感じる。きびしいアマゾンの旅の果て、ついにたどり着くチュキリャントウの”家”、そこで彼らが出会ったのは、ティティリという伝説の生き物たちだった。アマゾン奥地の描写がリアルで迫力があるし、一定のムードを持っているが、全体の構成がアンバランスで、マリーナが日本の女の子のような感じが残念。