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フィンダスのたんじょうび

 

フィンダスのたんじょうび (フィンダス絵本シリーズ)

フィンダスのたんじょうび (フィンダス絵本シリーズ)

 

 絵本形式だが、文字が小さく分量も多いので絵物語といったほうがいい。主人公はフィンダスという猫とペテルソンさんというお百姓さん。フィンダスは1年に3回誕生日のお祝いをしてもらいバースデーケーキを焼いてもらいます。そのほうが楽しいからです。ところが、小麦粉がなくなっていて買いにいかなければなりません。でも自転車はパンク。修理道具を取りに行くと納屋には鍵がかかり、カギは井戸の底に! 次から次へとトラブルが発生です。どこかマンガ風のフィンダスの姿と、画面に出てくる小さな謎の生き物たち(文章では全く触れられません)のようすが楽しい。スウェーデンの作品でイラスト作家から絵本作家になったという経歴に、この書き込みの楽しさの理由がわかったきがしました。この、ちょっととぼけたユーモア感覚は少し大きい子の方がたのしめるだろう。