完結編らしく、サイモン、ジェーン、バーニーの兄弟とウィル、ブラァンの5人の子どもたちが集合。悪との最終的な戦いとして「樹上の銀」をどちらが手に入れるかを競うことになる。ウィルとブラァンは異世界での探索に入るが、失われた都の人々、鏡の迷路など不思議なイメージが続く。また今回は、冒頭でパキスタンからの移民の男の子がいじめられるシーンが出てきて、闇が分断させようとしている、と語られる。イギリスでの出版は1977。すでに移民問題が始まっていたのかと思いました。今回は、大人の男性(ウィルの滞在先のローランドさん)が、光と闇の戦いの中で、選択に人間としてかかわることになる。イメージは豊かだが、個人的にはもっとドラマが欲しい。