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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

うんがにおちたうし

 

 めうしのヘンドリカは、まきばの暮らしにあきあきしていました。1年じゅう草を食べホフストラおじさんのためにミルクを出し、ただただそのくり返し。荷車をひく馬のピーターから町の様子を聞いてうらやましくてたまりません。ある日ヘンドリカは、夢中で草を食べるうち運河に落ち箱舟で流されてしまいました。流れ着いたのは憧れの町!!石だたみの道や段々屋根の家にチーズ売りのおじさんたちの色とりどりの麦わら帽子。みんなピーターから聞いたとおりです。ヘンドリカは麦わら帽子の味見をして大満足。ちょうどチーズを売りに来ていたホフストラおじさんに見つかって、無事にまきばの家へ。その後ヘンドリカはひらひらリボンの麦わら帽子をかぶってごきげんな毎日でした。
オランダ生まれオランダ育ちのスピアーが、田舎や町の風景を存分に描いています。線の細いペン画ですが、文章からしっかりイメージできるので読み聞かせにも使えます。 (P)