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水と氷の科学

 

 小学校4年生のあきらと幼稚園児のまり子の兄弟に、お母さんが水の不思議を家の中の実例を使いながら語ってくれるという科学読み物。特別な実験道具がなくても身近に観察できる水という存在。人間は体内に水分が多いことが体温調整に役立っていること、汗の気化熱による体温減少などが、加熱するとお鍋はすぐ熱くなっても水は急に熱くならないことなどを使って説明される。ちなみに、あっと思ったのが、お風呂を沸かすと熱いお湯が上に行くのに、池の氷はなぜ上から張るの?ということ。なんと水は4度を下回ると膨張して軽くなるとのこと(そういえば、氷は水より軽いし、凍ると水道管が割れるなと納得)。そのせいで上から凍るのだが、この特殊な性質のおかげで、とても助かっているなとちょっと感動しました。