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フレンドシップウォー こわれたボタンと友情のゆくえ

 

 グレースは休暇で行ったおじいちゃんのところで、おじいちゃんが買ったという工場の中で大量のボタンを見つける。おじいちゃんに頼んで、全て送ってもらった。グレースにはエリーという親友がいた。華やかでセンスがいいけれど、ちょっとマイペース。クラスで工場の勉強をしたときに、おじいちゃんの工場のことを話してボタンをもっていったことがきっかけでボタンのちょっとしたブームが始まる。エリーはすてきなボタンをもってくるが、今度ばかりはグレースの方が種類も数も多く、それがきっかけでエリーから無視されるようになった。一方、調べ物が得意のハンクと仲良くなってボタンについていろいろ考えるようになった。学校のボタンブームが加速する様子を観察しながら、グレースは流行はどんなふうに起こるのかやエリーとの関係を見つめなおしていく。勝気だけれど、良い面もちゃんとあるエリーとの関係を作り直し、グレースの危機にハンクとエリーがかけつけてくれるところがぐっとくる。こういう友だちとのモヤモヤ、世界共通のなやみですね。