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名探偵カッレ 地主館の罠

 

なんだか落ち着かない時こそ、おもしろい!とわかって読む安心のワクワク感を。
1巻目「城跡の謎」から1年後、再びの夏休み。バラ戦争ごっこに勤しむカッレとアンデッシュ、エヴァロッタの白バラ軍は、赤バラ軍の<聖像>(ただの石ころ)を奪い<大草原>の中に建つ古い地主館に隠す。しかしアンデッシュが尋問に遭ったため隠し場所を変えようと地主館に向かったエヴァロッタは、大急ぎで走ってきた男に出くわした後、くしゃくしゃに丸められた借金証書と高利貸しのグレーンじいさんの死体?!を見つけてしまう。逃げたのは濃い緑色のギャバジンパンツをはいた男。エヴァロッタは唯一の目撃者として命を狙われる。<聖像>をめぐる攻防を続けながら、カッレの探偵としての知識とひらめきも冴えます。エヴァロッタに届いたヒ素入りのチョコレートを見破ったり、地主館で銃を持った殺人犯と対峙したり、本格的探偵小説のスリル感です。(P)