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ぼくはおじいちゃんと戦争した

 

ぼくはおじいちゃんと戦争した

ぼくはおじいちゃんと戦争した

 

フロリダに住んでいたおじいちゃんが家に来ることになった。おばあちゃんが死んでしまって元気がなくなったと両親が心配したのだ。ピーターも妹のジェニーもおじいちゃんが大好きだ。だけど我慢できないことが一つ! ピーターの部屋をおじいちゃんにあげて、ピーターは3階の部屋に移らなければいけない。おじいちゃんは足が悪いから3階の部屋が無理だってわかるけど、大好きなこの部屋を明け渡すなんていやなのに、子どもは親には逆らえない。やってきたおじいちゃんはすっかり元気を無くしてぼんやりしている。でも、ピーターはおじいちゃんに戦線布告した。自分の部屋を返してもらうために戦うことにしたんだ。だけど、いろんな物を隠す作戦は、おじいちゃんが一枚上手! そしておじいちゃんと楽しく釣りもした。でも、やはり部屋のことはあきらめきれない・・・。一方的に部屋を取り上げられて納得がいかないとこだわるピーター。日本のお話しだったらこういう展開ないよな、と思ったが、このこだわりがおもしろい。そして思いがけない結末に。一所懸命に考えれば、思いがけない展開だって生まれるかも。こだわってがんばるのも大切です。